薬剤師不足は本当?薬剤師の求人状況について

薬剤師

転職を考えてる方にとって、薬剤師の求人状況は大きな関心ごとでしょう。薬剤師は売り手市場といわれてきましたが、最近は薬剤師が増えてきており、そのうち過剰になるだろうといった意見もあります。

今回は薬剤師の有効求人倍率の最近の動向から、薬剤師の求人状況の傾向をみてみましょう。

薬剤師の有効求人倍率の最近の傾向

求人状況を表す指標として重要なものが「有効求人倍率」です。これは厚生労働省が企業からの求人数をハローワークに登録している求職者数で割った指標で、数値が大きくなればなるほど売り手市場ということになります。

厚生労働省の一般職業紹介状況(職業安定業務統計)を見ると「医師、歯科医師、獣医師、薬剤師」のパートを含む常用有効求人倍率は2017年に5.89と6倍近くなったこともありましたが、それ以降徐々に下がってきており、最近では2.17倍と2倍程度に落ち着いています。この数値から見ても、以前よりも緩和してきてはいるものの、現在も薬剤師不足は続いているといえそうです。

薬剤師の需要は都道府県によっても違いがみられ、首都圏や関西圏などの都市部以外では薬剤師の不足の傾向が顕著にみられます。逆に都市部では薬剤師の数が足りているため、内定獲得の難易度が上がっているといってよいでしょう。

転職を有利に進めるには?

依然として薬剤師が不足している状況は変わっていませんが、転職が難しくなっていることも事実です。それでは、薬剤師として有利に転職を進めるためにはどのようにしていけばよいでしょうか。

今後、調剤薬局の現場にはAIやテクニシャンと呼ばれる職業の導入が進んでくるといわれており、薬剤師の事務的なタスクは減ってくると考えられています。一方で薬剤師は「在宅医療支援認定薬剤師」やかかりつけ薬剤師などコミュニケーション能力に特化した、対人業務に重点が置かれる傾向が出てきました。

在宅医療支援認定薬剤師の資格を持っていたり、かかりつけ薬剤師としての勤務経験があったりすると、転職活動が有利に進められるでしょう。

また、上記のような勤務経験がなくてもコミュニケーション能力や在宅に挑戦するモチベーションの高い人材は重宝されるため、積極的なアピールがおすすめです。

まとめ

全国的な薬剤師不足は以前に比べて緩和してきているものの、いまだに薬剤師が足りておらず、特に地方では不足している状況が続いています。また、これまで以上に対人業務に重きを置かれる状況が予想されます。

今後も薬剤師として活躍し続けるためには自身の市場価値を高めていくことが重要です。そのためにもどのような薬剤師が求められているのか、しっかりと把握しておくことをおすすめします。

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