薬剤師になるのはどうすればいいの?養成校は卒業まで何年かかる?具体的にはどのようなカリキュラムになっている?学費はどれくらいかかる?支援制度はある?…という疑問について、この記事で詳細を解説します。
薬剤師になるには?
平成18年度より学校教育法が改正され、従来、4年制であった薬学部が6年制に変更され、それにともなって、薬剤師国家試験受験までのルートが2つになりました。一つは、新規に6年制の薬学部に入学し、6年次で国家試験を受験すること、もう一つは、平成29年度までの入学者に限り、従来の4年制の卒業者が国家試験受験資格に足りない分だけ、大学院での履修を経て、国家試験を受験することです。後者の場合は薬学部が4年制から6年制に制度変更したために経過措置として設置されたものなので、これから新たに薬剤師を目指す人は必ず、6年制の薬学部がある大学に入学する必要があります。
薬学部入学から、実際に薬剤師になるまで
6年制の薬学部に入学した場合、最初の3年間は薬学の基礎学習をします。4年生の段階で、5年生から始まる実務実習が出来るレベルかどうかをチェックするための、薬学共用試験を受験します。薬学共用試験は5年生で行なう、実務実習に進むための前提要件となるので、必ず合格する必要があります。内容としては、ペーパーテスト(実際はパソコンを使用)と、調剤や患者への対応などの技能テストに分かれます。合格後は5年生で、病院と調剤薬局で実務実習を通じて、患者への対応、チーム医療や地域医療などを学びます。最後に6年生では、卒業研究や卒業論文、国家試験に向けた準備期間となります。翌年の2月には、卒業見込み者として国家試験を受験し、合格すれば、大学卒業を条件に薬剤師登録を経て、薬剤師となります。これが薬剤師になる最短距離となります。
どれくらい費用がかかるのか?
国公立大学の薬学部の平均的な学費は約350万円、私立大学の場合は約1200万円となっています。高額な学費を支援する制度としては、日本学生支援機構が運営する奨学金制度を利用する方法や、各私立大学が独自に実施している支援制度を利用する方法があります。
まとめ
薬剤師になるには、6年制の薬学部のある大学を卒業し、国家試験に合格(現役合格者は卒業と合格が前後します)した後で、薬剤師登録をする必要があります。大学に合格するための受験勉強の大変さや、高い学費の工面、その間の生活費など、事前の十分な準備が必要となります。