認定薬剤師って何?認定されると何が変わるの?どのようなメリットがあるの?認定されるにはどうすればよいの?
こうした疑問について本記事で詳細に解説していきます。
認定薬剤師とは?
認定薬剤師とは、特定の分野に特化した、高度な知識や技能を習得している者として、それぞれの認可団体が薬剤師免許取得後、一定の講習を受けた人に与える認定資格のことです。
認定を受けることのメリット
認定を受けると以下のメリットがあります。
- 薬剤師としてのキャリアアップに繋がる。
- 収入が上がる。
- 特定の疾患の患者により、専門的な対応が出来る。
おもな認定薬剤師の種類
がん薬物療法認定薬剤師
がんの薬物療法に関する、専門性の高い知識や技能を持つと認定された薬剤師です。がん治療は抗がん剤など、扱いが難しい薬剤や、保険適用外でも最近開発された新薬などの知識など、高い専門性が求められる、最たる分野と言えます。また、認定されれば、病気の性質ゆえ、患者に対する対応も、全人的なケアが求められるため、チーム医療としての役割も強く求められる存在となります。
感染制御認定薬剤師
感染症の予防、感染拡大を抑えるための専門知識や技能を持つと認定された薬剤師です。昨今、院内感染や、院内から患者の家族などを通じて、外部に感染が拡大する懸念が指摘されています。このような場合、最も重要なのは、適切な専門家の存在です。特に感染拡大予防は個別の患者にだけでなく、医療従事者の社会に対する大きな役割と言えます。
プライマリ・ケア認定薬剤師
プライマリ・ケアとは、総合的な医療のことであり、病気ではなく人を診る医療のことです。具体的には、地域のかかりつけ医療機関で従事する医療従事者が、専門医との架け橋として、特定の分野に限定せず、患者の愁訴について、何でも相談にのって対応するような役割を持った医療のことを言います。従来、かかりつけ医療機関はそのような存在でしたが、それを明確に認定資格とすることで、薬剤師のプライマリ・ケアの役割を強化するものです。
まとめ
認定薬剤師は、特定の分野に特化したスペシャリストです。従来、医師は診療科別に専門医となることが一般化していますが、看護師や薬剤師は就業先での経験により、専門的知識・技能を習得するしかありませんでした。今後はより、高度な専門性を持った薬剤師の需要が特定の分野で、増加していくことが予測されます。また、認定を受けることで、キャリアアップや収入面の向上も期待されます。すでに薬剤師として就業している人はさらなるステップアップを目指すことができますし、薬剤師に転職を考えている人は将来の方向性の参考になると思います。