薬剤師国家試験の必須科目と勉強方法を解説

薬剤師

薬剤師免許を取得できる薬剤師試験は、毎年2月頃に全国各地の会場で行なわれます。薬剤師国家試験を受験するには6年制の薬学部・薬学科を卒業していなくてはなりません。2025年に行なわれる「第110回薬剤師国家試験」の試験日程や試験内容について知り、薬剤師になるまでのルートを学びましょう。

薬剤師国家試験の概要と日程

薬剤師国家試験は、薬剤師に必要とされる倫理観や使命感、薬学の全領域に関する基礎知識に加え、実践の場における知識、技能、態度などを確認する目的で行なわれます。薬剤師国家試験の試験科目は、一般問題と必須問題から構成され、一般問題はさらに薬学理論問題と薬学実践問題とに分けられます。

必須問題の科目は7つあり、「物理・化学・生物」、「衛生」、「薬理」、「薬剤」、「病態・薬物治療」、「法規・制度・倫理」、「実務」です。一般問題では薬剤師が直面する一般的課題を解決する能力が問われますが、必須問題では薬剤師として欠かせない基本的資質を確認する問題が出題されます。

出題基準はモデル・コアカリ キュラムであり、一問一答形式で出題されます。必須問題試験90問、一般問題試験255問の構成です。


また、薬剤師国家試験は2日にわたり実施され、2025年度に開催される「第110回薬剤師国家試験」は令和7年2月22日及び同月23日が試験日です。※1合格発表は令和7年3月25日に予定されており、25日の午後14時に厚生労働省のWebサイトにて発表されます。

試験会場の予定や時間割についても厚生労働省のWebサイトに公表されているので、受験を希望される方はチェックしておいてください。※2

※1参考:厚生労働省
※2参考:厚生労働省

薬剤師国家試験の必要資格

薬剤師国家試験を受けられるのは、6年制の薬学部を卒業見込みの人か、卒業した人のみです。そのため、薬剤師国家試験を受験したい場合はまず6年制の薬学部に入学しなくてはなりません。

ここで注意したいのが、4年制の薬学部を卒業しても薬剤師国家試験を受験できないこと。6年制の薬学部には薬剤師を目指すコースがありますが、4年制の薬学部は研究者の要請を目的としているため薬剤師を目指すコースがありません。

4年制と6年制を選択するタイミングは大学によって異なりますが、受験時に選択する場合と3年次の研究室を選ぶタイミングで選択する場合が多いです。

なお、社会人から薬剤師を目指したいという人は、まず受験資格を得るために薬学部に入る必要があります。薬学部の入学や薬剤師国家試験を受けるのに年齢制限は設けられていませんが、例えば公務員薬剤師は採用要件に年齢上限があるため、希望職種がある場合は要注意です。

薬学部への入学方法は、大学入試を突破する以外にも、社会人試験や編入試験などもあるので、自分に適した方法を模索してみてください。

まとめ

6年制の大学の薬学部の卒業が受験資格であることから、薬剤師国家試験は受験するだけでもハードルが高いです。特に社会人から薬剤師を目指す人には難易度が高く、大学に通いながら仕事をする大変さを考えると、離職を検討する必要があるなど、覚悟が必要になってきます。

また、4年制の大学の薬学部だと薬剤師国家試験を受験できないので、薬剤師の資格を取りたい方は注意が必要です。薬剤師の資格取得には時間と労力がかかりますが、その分キャリアアップにも役立ちます。薬剤師になるまでの道のりや試験内容、日程などについて知り、入念に事前準備を行ないましょう。

タイトルとURLをコピーしました